ガスコンロがつかないとき!ライターを使って点火しても大丈夫なのか?
ガススコンロが点かないとき、ライターで火をつけても大丈夫なの?」
という質問を、仕事でガスコンロの修理に行くと、聞かれることがあります。
正直なところ、「ガスに関する知識が無いなら止めておいたほうが無難です!」が答えですし、あまりオススメはしません。
ですが、応急処置として、私自身はライターを使って火を点けることがあります。
では、どんなときなら、ライターを使って点火しても良いのか?
今回は、ライターを使って火をつけても良い場合について解説していきます。
点火するための電気系統が壊れている場合
結論から述べますと、ライターを使って点火しても良いのは、イグナイターなどの、火花を飛ばすための電気系統が故障しているときです。
という難しい説明では伝わりませんよね?
簡単に言うと、点火ボタンを押してもパチパチという音がしないとき。
それと、パチパチという音がしていても、火花が正常に飛んでいないとき。
この2つの場合のみ、ライターを使って点火します。
以下で順に説明していきますね。
パチパチという音がしないとき
まずは、パチパチという音がしない場合です。
ガスコンロの仕組みとして、電池から流れる電気を使って火花を飛ばし、ガスに火をつけます。
この、火花を飛ばしているときの音が、パチパチという音です。
なので、パチパチという音がしないときには、火花が飛んでいないので火がつかないのです。
言い換えると、パチパチという音がしないときは、火花を飛ばす部品が故障しているだけで、他の部品は故障していないということになります。
それなら、火花を飛ばす部品の代わりにライターを火種にすれば良いですよね?
というわけで、パチパチという音がしないときはライターを使います。
火花が正常に飛んでいないとき
パチパチという音がしていても、火花が正常に飛んでいないときは、ライターを使って点火します。
下の写真をご覧下さい。
丸で囲んだ、白いプラスチックに針がついたような部品を点火プラグといいます。
点火プラグの針の先から、写真の赤線で示した方向に火花が飛べば、ガスコンロに火がつきます。
しかし、点火プラグが壊れてしまうと、変な方向に火花が飛んでしまうので、ガスに引火できなくなるのです。
火花が飛ぶ方向を確認して、写真のようになっていなければ、ライターを使います。
ただし、バーナーキャップがズレていても正常に火花が飛びませんから、ライターを使う前に、バーナーキャップが正しく収まっているかは必ず確認してください!
ライターで火をつけるときの注意点
以上の2つの場合、ライターで火をつけることもありますが、その際の注意点もあるので、あわせて書いておきます。
ガス臭いときには使わない
ガスコンロの周りがガス臭いときには、絶対にライターを使わないでください。
普通、「ガスコンロがつかない!」となっても、すぐにライターで火をつけようという発想にはならず、何度が点火ボタンを押してみますよね?
この点火ボタンを押しているあいだは、ガスコンロの安全装置が解除されているので、火がつかなくてもガスは出ています。
これを何度も試していると、ガスが漏れた状態になるんです。
そこにライターで火をつけようとすると、漏れていたガスに引火して火柱が上がることがあります。
爆発まではいかないとは思いますが、危険なので、ちょっとでもガス臭いと感じたときは、絶対にライターは使わないでください。
ライターに火をつけてから点火ボタンを押す
ライターで火をつけるときの順番にも注意してください。
正しい順番は、ライターに火をつけてから点火ボタンを押すという順になります。
この順番が逆になってしまうと危険です。
というのは、先程も書いたように、点火ボタンを押しているあいだはガスが出ているからです。
点火ボタンを押してすぐに火が着けば良いのですが、「ライターに火がつかない!」のようにモタついていてもガスは出続けます。
そうして、「やっとライターに火がついた!」となると、出続けていた多すぎるガスに火がつくので危険です。
こちらも爆発とまではいかないと思いますが、やけどの危険は十分にあるので注意してください。
正直なところ、ライターではなく着火マンなどに火をつけてから点火ボタンを押すようにすると安全です。
不安があるならやめたほうが良い
以上、ガスコンロがつかないときに、ライターを使って火をつけても良い場合について書いてきました。
ただ、ここまで書いておいてなのですが、少しでも不安がある場合には、ライターを使って火をつけるのはやめたほうが良いです。
点火プラグなんて部品代としては1,000円もしませんし、イグナイターだって2,000円くらいで買えます。
修理にかかる技術料は、その会社によって違うので何とも言えませんが、火事になるよりはずっと安いはずです。
ライターで火をつけるときは、その点まで考慮して試してください。