バックカントリースノーボードでGPSアプリを使って感じたメリット
バックカントリースノーボードでスマートフォンのGPSアプリを使ったことがありますか?
スマートフォンのGPSアプリとは、GPSで現在地を特定し、地図上に表示してくれるアプリです。
私はGPSアプリを使う前は、地図とコンパスを頼りに山に登っていました。なので、GPSアプリが無くてもバックカントリースノーボードに行くことはできます。
ですが、いざ使ってみると、「これは手放せない!」と思うようになったんです。
今回は、バックカントリースノーボードでGPSアプリを使うようになって感じたメリットをご紹介します。
道迷いによる遭難のリスクを減らせる
GPSアプリを利用する最大のメリットは、遭難のリスクを大幅に減らせることです。
毎年のように「滑っているうちにどこにいるのか分からなくなって遭難した」というニュースを耳にしますが、そんなニュースを聞くたびに、「どうしてGPSアプリを使っていなかったんだろう?」と思ってしまいます。
そう思ってしまうくらい、GPSアプリを使ってみると、「これは遭難防止に有効だ」と感じるんです。
では、そう感じる理由です。まずは下の画像をご覧下さい。
この画像は、私が八甲田山系の雛岳にバックカントリースノーボードに行ったときの、GPSアプリを利用した画像です。
赤い線が、私が登ったり滑ったりした軌跡になります。
GPSアプリを利用すれば、このように地図上に移動した軌跡と現在地を表示してくれるのです。これは、登山が終わったあとの画像ですが、登山中でもスマートフォンの画面で簡単に現在地を確認できます。
遭難というのは、ほとんどの場合、自分の現在地を見失ってしまうことで起こります。現在地が分からなければ、どこに向かって進めば戻れるのかも分からなくなってしまうので、遭難することになってしまうんですね。
「それなら、現在地を確認しながら滑れば良いだろ!」と突っ込まれそうですが、バックカントリースノーボードの場合、滑り始めると、あっという間に2~3キロ進んでしまうので、それがなかなか難しいのですね。
また、滑りがメインなので、夢中になって滑ってしまうと、簡単に現在地がわからなくなってしまうのです。
ですが、GPSアプリを利用すれば、スマートフォンの画面を見るだけで現在地が分かります。なので、進むべき方向もすぐに分かるので、遭難防止に役立つと感じています。
滑りを楽しめる
GPSアプリを使うようになってから、滑ることをさらに楽しめるようになりました。
地図とコンパスでバックカントリースノーボードをしていたときは、滑っているときも、心のどこかに「現在地を確認しながら」という意識がありました。
そのため、滑っているのに途中で止まって現在地を確認したりしていました。
GPSアプリを利用するようになってからは、その意識が少し薄くなり、滑ることを楽しむことに集中出来るようになったんです。そのため、使う前に比べて、実際に滑るのを楽しめています。
もちろん、滑り始める前に、滑り出す方向が正しいかは確認します。
私の場合には、滑り出す前に、この尾根とこの尾根の間を滑ると決めて、決めた尾根を絶対に越えないようにして滑っています。そうすることで、目的の方向を大きく外すことはなくなるからです。
この姿勢は、GPSアプリを使う前後で違いはないのですが、いざとなったらスマートフォンで現在地を確認できるという安心感が、滑りを楽しませてくれています。
無駄な体力を使わなくなった
GPSアプリを使ってから、登りで無駄に体力を消費しなくなりました。これは、予想していないメリットでした。
地図とコンパスだけで登っていた頃も、GPSアプリを使ってからも、安全そうな尾根に取り付き、尾根を登って山頂を目指すことには変わりはありません。
ですが、地図とコンパスだけの頃は、本当にこの尾根で合っているのだろうか?という不安がありました。
実際に取り付く尾根を間違えたことはないのですが、それでも不安があったんです。
その不安を消すために、早く見晴らしの良い場所に行って確認したいという気持ちから、早足で歩くことが多かったです。そのため、無駄に体力を使っていたんですね。
それが、GPSアプリを利用してからは、見晴らしの悪い場所でも取り付いた尾根が間違っていないと確信できるので、無駄に早足で歩くことがなくなりました。
また、今どのくらいまで登ってきたかも分かるので、精神的にラクになり、自分のペースを守って登れるようになりました。
このため、「無駄な体力を使わずに済んでいる」と感じています。
次回の参考になる
GPSアプリを使うと、移動した軌跡をあとから確認できるので、次回の参考にすることができます。
私の場合ですと、例えばツリーランの時には、なんとなくの方向感覚はもって滑っているのですが、正直なところ、正確に現在地を把握して滑ってはいないのです。
ですので、あとから軌跡を振り返ると、「遠回りをしていたなあ」ということがあります。
軌跡がなければ、これができないので、GPSアプリを使って良かったと感じています。
GPSアプリだけに頼るのは危険
以上、私がGPSアプリを利用して感じたメリットを書いてきました。
このように、GPSアプリは本当に便利で、遭難防止にも役立つと感じています。
ただ、これだけに頼ってバックカントリーに入るのは危険だとも感じています。
スマートフォンアプリも万能ではありませんから、壊れることも考えられます。それに、スマートフォンを落としてしまうこともありますし、電池が無くなってしまうことも考えられます。
そんな時でも行動できるように、地図とコンパスは使えるようにしておく、メンバー全員がGPSアプリを入れておくなどの準備はしておくべきです。
私が実際に使っているGPSアプリについてはこちらの記事で書いています。