南八甲田赤倉岳の東面をスノーボードで滑ってみた感想
2019年4月、南八甲田山系の赤倉岳へバックカントリースノーボードに行ってきました。
北八甲田山系の赤倉岳は、バックカントリーではメジャーですが、南八甲田の赤倉岳は、滑走した記録も少ないマイナーなルートです。
今回は、そこを滑った感想をレポートしていきます。
南八甲田山系の赤倉岳とは
南八甲田山系の赤倉岳とは、八甲田に国道103号線を使って十和田側から向かっていくと、蔦温泉を過ぎたあたりから左手に見えてくる山です。
分かりやすいように、地形図を載せておきますね。
岩が露出しているのが特徴的で、
バックカントリー好き、特に刺激的な斜面を滑るのが好きな方には、魅力ある山ではないでしょうか?
今回滑ったルート
今回どこを滑ったかというと、下の写真の青い丸で囲んだ部分です。
東面の急斜ではありますが、危険な箇所は避けたルートです。
滑ってみた感想
では、本題の滑ってみた感想です。
正直なところ、想像していたよりも、滑りやすいと感じました。
国道から見ると、南八甲田の赤倉岳は、下の写真の赤い丸で囲んだ部分が目立ちます。
なので、クリフを飛んだり、狭い岩の間を抜けたりしなければ、滑り降りることが出来ないと思っていました。
ですが、実際に行ってみると、オープンバーンとまでは言えませんが、開けたバーンが繋がっていたんです。
クリフジャンプどころか、抜けるのが厳しいと感じずに、難なく滑り降りることができました。
けれども、物足りなかったかというと、そんなことはありません。
30~40度くらいの、「ちょっと怖いかな?」と感じる斜度が、標高差で400メートルほど続いていたので、「おおー、まだ急斜面が続くー!」と興奮しました。
400メートルというと、たいしたことがないように感じますが、東京タワーよりも高いところから急斜面が続くんです。
急斜面がこれほどの距離で続くバーンは、八甲田では珍しいので、とても満足いく滑りになりました。
それと、山頂から滑り出すときの緊張感も良かったです。山頂からの景色はこんな感じです。
滑るバーンはまったく見えません。
バックカントリーでは、だいたいスタート地点から滑る場所は見えませんが、赤倉岳は特にスパッと切れていて恐怖を感じました。
その分、滑り終えたときの達成感はすごかったです。
このとき頭につけていたGoProの映像を載せておきます。
緊張しすぎて、恥ずかしいくらい息切れしていますね。
ありきたりな表現になってしまいますが、一言で言うと「南八甲田の赤倉岳は良かった!」になります。
アクセスは悪すぎる?
滑りは良かったのですが、アクセスは大変でした。
私は、仙人橋の近くに車を停めて山頂を目指した結果、山頂に着くまでに約4時間掛かっています。
しかも、帰りも約1時間の歩きです。
体力に自信がある方なら、5時間くらいの歩きは問題ないのかもしれません。
ですが、私にはかなりキツかったです。
正直、登りは、疲れて途中で引き返そうかと思いました。
帰りも、複雑な地形で、ちょっと滑ると登りに出くわすので、その度にボードを外して登りるはめになり、うんざりしました。
もしかしたら、蔦温泉からアクセスすれば、もっとラクだったかもしれませんが、どちらにしろ道路からは離れています。
なので、時間が掛かり、疲れることを覚悟をしておいたほうが良いです。
行く価値はあったのか?
本当に疲れた登山でしたが、南八甲田の赤倉岳を滑れて良かったと思っています。
滑りは本当に良かったですし、なにより、滑った人が少ない斜面を滑るレアな体験ができたことに満足を感じました。
また、南八甲田の赤倉岳は、私が八甲田に向かうたびに見える山です。
そこで満足いく滑りができたので、通るたびに、今回の滑りを思い出せます。
その意味でも、滑れて良かったと思っています。
アクセスが悪いので、オススメはできませんが、滑ってみる価値はあると感じました。