バックカントリースノーボードでの雛岳の5つの魅力【北八甲田】
雛岳は、八甲田ロープウェイを使ってのアクセスは難しいので、滑るためには2時間ほど登らなくてはいけません。
それでも、私は雛岳が好きで、毎年のように滑っています。
登るのはあまり好きじゃない私でも、「登ってでも滑りたい!」と思わせてくれる山なんですね。
今回は、そんな雛岳の魅力を紹介していきます。
1 雛岳は滑って楽しい
まずは1つ目。雛岳の最大の魅力が、滑って楽しいということです。
そう感じるのは、雛岳では1回の滑走で、3種類のバーンを滑れるからです。
まずは、上の写真のオープンバーンを、山頂直下で楽しめます。
急斜面というほどではありませんが、パウダーでも十分にスピードを維持したターンを繋げられる斜度です。
滑り出すときは、滑る斜面は見えないので、ちょっとした緊張感も味わえますよ。
オープンバーンが終わると、次は、沢状地形に入ります。
滑るルート次第で、この沢は避けることもできます。が、地形遊びが好きな私は、パウダーが溜まっていることもあり、この沢を滑るルートを選んでいます。
左右の壁で遊びながら、パウダーを満喫できるので、最高です!
沢が終わると、最後はツリーランです。
八甲田の魅力の1つに、「狙って植えたのか?」と感じるほど、絶妙な木の間隔のツリーランがあります。これを、雛岳でも味わえるんです。
斜度はありませんが、快適なツリーランで、私はここも楽しんでいます。
このように、
・山頂からのオープンバーン
・中腹の沢状地形
・山麓のツリーラン
と、3つのバーンを楽しめるので、滑り重視の方には、雛岳は魅力的です。
私は、過去に1人で登ったとき、山頂からのノンストップで滑り降りたことがあります。
オープンから沢、そしてツリーへと、どんどん変わるバーンを繋げて滑り降りるのは、本当に良かったです。
(5分位で滑り終わってしまいましたが…。)
カメラの撮影モードを間違えて、かなりカクカクした動画ですが、参考までに載せておきます。
山頂のオープンバーン
山麓のツリーラン
2 雛岳はパウダーが期待できる
雛岳2つ目の魅力は、滑る斜面が北向きなので、パウダーの確率が高いことです。
もし、山頂のオープンバーンがダメでも、中腹の沢には、日差しが届かずパウダーが残っていたり、風で運ばれ溜まっていたりします。
私の経験では、4月末に登ったときにも、パウダーを満喫したことがあります。
他の山がダメでも、「雛岳なら!」と期待できるんです。
バックカントリーの目的として、パウダーを滑ることがありませんか?
そんなパウダーを、他の山より期待できるのも、雛岳の魅力です。
3 登った分だけ滑れる
3つ目の魅力として、登った分だけ滑れることがあります。
こう言うと、「登った分だけ滑れるなんて当たり前でしょ?」と言われそうですが、そうでもありません。
例えば、八甲田の代表的な山である高田大岳ですと、その麓に辿り着くまで30分以上歩きます。
それで、滑り終わって帰るときも、同じくらい歩かなくては戻れません。
これはほんの一例ですが、滑りたい斜面へのアプローチが長い山って、結構多いんです。
その点、雛岳は、最後のツリーランも楽しめるので、10分ほど歩くだけで戻れます。
ほとんど無駄な登りがないことも、魅力のひとつです。
雛岳は田茂萢岳と天気が違うことが多い
4つ目の魅力は、雛岳はロープウェイのある田茂萢岳と、天気が違う日が多いことです。
これは、データに基づいてはいないので、正確ではないかもしれませんが、何度も八甲田に行っている印象として、そう感じています。
例えば、ロープウェイから赤倉岳を目指そうとしたとき、雲がかかっていて難しい状況でした。
それでも、隣の雛岳は晴れていたんです。
このように、ロープウェイ側に雲がかかっていても、雛岳は晴れているということがよくあるんですね。
もちろん状況にもよりますが、ロープウェイ側がダメだったとしても、雛岳なら行けることがあるのも、魅力だと感じています。
迷いにくい山である
最後に、5つ目の魅力が、雛岳は道に迷いにくい山だということです。
ガイドツアーに頼らず、自分たちでバックカントリーに出掛ける場合、「道に迷ってしまうのではないか?」という不安はありませんか?
雛岳は、登りも下りも、迷うリスクが少ないんです。
まず、登りで迷いにくいことを説明します。
雛岳を目指すとき、ほとんどの方はスタート地点を、箒場の茶屋にすると思います。
上の地図の、赤丸で囲んだ地点ですね。
ここから雛岳の山頂へは、ぶっちゃけ高い方を目指して歩けば着いてしまいます。
地図を見れる方ならお分かり頂けると思いますが、スタート地点から等高線の高い方に進めば、山頂に着きますよね?
一般的な登りのルートは、赤線か青線のどちらかですが、これが分からなくてもなんとかなるんです。
次に、迷いやすい下りですが、これも難しくありません。
というのは、滑り出す方向を大きく間違えなければ、低い方を目指すだけで、必ず道路に出るからです。
上の地図で説明しますと、山頂からの緑の矢印の方向に滑り出せば、低い方に向かうだけで、道路にぶつかりますよね?
ピンポイントで車に戻るのが理想ですが、それができなくても、道路にさえ出てしまえば、道に迷って山の中で一晩過ごすということはありません。
もちろん、最低限の地図読みの知識や、GPSなどの装備は必須です。
ですが、上で書いたように、山が複雑ではないため、遭難しにくいのは確かです。
これも、雛岳の魅力だと思っています。