【買う前に知っておきたい】最安値のガスコンロの不便なところ
私は、ガスコンロの修理や販売を仕事にしていますが、正直に言うと、最安値のガスコンロはオススメしていません。
その理由は、安いコンロには、安いなりの不便があるからです。
もちろん、その不便を知ったうえで、安いガスコンロを選ぶなら良いです。
けれども、「そんなに料理はしないから!」とか、「機能があっても覚えきれない!」とかいう先入観で、不便を知らずに安いコンロを買うと後悔します。
そこで今回は、最安値のガスコンロの不便なところを紹介していきます。
最安値のガスコンロは掃除が面倒
「ガスコンロの掃除が面倒だ!」と言う人は、だいたい最安値のガスコンロを使っています。
そうです。
最安値のガスコンロで、最も不便なポイントが、掃除がしにくいということです。
ワンランク上のガスコンロですと、トッププレートはガラスなどでコーティングされています。
そのため、基本的には、さっと拭くだけで汚れが落ちます。
私は、ちょっと良いガスコンロを使っていますので、簡単な油汚れは拭くだけです。なので、トッププレートの掃除が大変だと感じたことはありません。
また、掃除をサボってついた頑固な汚れなども、金属タワシでゴシゴシ擦っても傷が付かないので、遠慮なく擦って落とすことができます。
そのため、5年ほど使用していますが、パッと見はきれいな状態を保っています。
これが、最安値のガスコンロだと、トッププレートの素材が良くないので、掃除が大変です。
ガラスコーティングに比べて汚れが落ちにくく、金属タワシで擦ると、塗装がはがれるのでゴシゴシとは擦れないからです。
なので、毎日マメに掃除をする方なら良いのですが、毎日掃除をするのは面倒という方には、きれいな見た目をキープするのが大変になります。
この清掃性の悪さが、最安値のガスコンロの不便な点だと感じています。
便利な機能が付いていない
便利な機能が付いていないのも、最安値のガスコンロの不便な点です。
「難しい機能は覚えきれない」と良く言われますが、ボタンを2~3回押すだけの操作を覚えられない人は、めったにいないと思います。
そして、その便利な機能は、一度使ったら手放せません。
例えば、揚げ物をするときは、温度キープ機能を使うととても簡単に油の温度を管理できます。
私が使っているコンロですと、点火してから下の写真のボタンを1回押せば、ガスコンロが火加減を調整して油の温度を180度にキープしてくれるんです。
このおかげで、私は油の温度をまったく気にせず天ぷらや唐揚げができます。
他にも、コンロタイマー機能を使えばパスタの茹で時間を簡単にセットできますし、オートグリル機能を使えば魚が勝手に焼きあがります。
詳しくはこちらの記事で紹介していますが、ガスコンロについている機能を使えば料理が簡単になります。
ガスコンロに付いている機能を使うと便利になる具体的な場面を紹介
これらの便利な機能が、最安値のコンロにはまったく付いていないのです。
私のように便利な機能を経験してしまった人には、これらの機能がないのはとても不便に感じます。
炊飯機能が付いていない
炊飯機能がない点も、不便だと感じています。
炊飯機能とは、ガスコンロが自動で火加減を調整して、ごはんを炊いてくれる機能です。
これをいつ使うかと言いますと、停電のときです。
私は青森県に住んでいて、東日本大震災で停電を経験しています。
そのとき、家にコメはあったのですが、電気炊飯器が使えずに「ごはんが炊けない!」となりました。
炊飯機能のない最安値のガスコンロを使っていたことと、当時は、自分で火加減を調整してごはんを炊く自信がなかったからです。
コメは各家庭に常備されていると思いますし、停電で冷蔵庫が使えなくても腐ることはありません。その意味で、非常に便利な主食です。
ですが、当時の私のように、火加減を調整してごはんを炊く自信がなければ役に立ちません。
「停電になったときでも使えるから!」という理由で、IHコンロではなくガスコンロを選ばれる方も多いですよね?
なのに、最安値のガスコンロだと、主食のごはんが炊けないんです。
ぶっちゃけ、停電に備えるなら、カセットコンロを準備しておけば簡単な調理はできます。
それを敢えてガスコンロにするのなら、停電のときに真価を発揮する、炊飯機能のあるガスコンロの方が良いと感じています。
逆に言うと、最安値のガスコンロは、停電のときに真価を発揮してくれないので不便です。
グリルタイマーが付いていない
グリルタイマーがついていない点も、最安値のコンロが不便と感じる点です。
グリルタイマーとは、魚焼きグリルを点火したときに、勝手にタイマーをセットしてくれる機能です。
魚を焼いているのを忘れて、「焦がしてしまったー!」という経験はありませんか?
魚焼きって、目に入らないので、ついつい忘れてしまうんですよね。
それが、点火したと同時に自動でタイマーがセットされれば、仮に忘れてしまっても焦がしてしまうことはありません。
なので、グリルタイマーは便利な機能というよりも、とても安心な機能だと思っています。
ですが、最安値のガスコンロには、この機能が付いていません。
安全装置は付いているので、魚が燃えて火事になるということはほとんどありませんが、それでも、グリルタイマーがないことには不安を感じます。