源流釣りに登山届けは必要なのか?実体験からの考察結果
「登山をするときに提出する」というイメージが強い登山届け。
これを、源流釣りのときにも出すべきなのでしょうか?
どこまでが渓流釣りで、どこからが源流釣りかという定義はさておき。
実際に源流域だと思われる場所に釣りに行っている経験から、源流釣りに登山届けは必要なのかを書いていきます。
源流釣りに行くときにも登山届けを出したほうが良い
結論から申し上げますと、源流釣りに行くときにも、登山届けは出しておいたほうが良いと考えています。
というのは、源流釣りでも遭難してしまうリスクがあるからです。
遭難しかけた体験
実際に、危うく遭難者になりかけた体験をご紹介します。
源流釣りでは、川という絶対的な目印があるので、山菜採りやキノコ採りに比べて方向感覚を失いにくいです。
まして私は、スマートフォンのGPSアプリを使っていますので、道に迷って遭難することはまずありません。
それなのに、遭難しそうになった経験があるんです。
その原因が、滑落でした。
川を目指して斜面を降りていたときのことです。
かなり斜度があったので、木に掴まりながら降りていたのですが、その最中に手を滑らせ見事に滑り落ちました。
運良く、5メートルほど落ちたところで木にぶつかり、その木に掴まることで、それ以上の滑落は避けられたんです。
しかし、勢いよく木にぶつかったので、足に激痛が走り、冷や汗が出ました。
しばらくは痛くて動けず、「これはヤバいかも?」と考えていたことを覚えています。
幸い、骨折などはしておらず、10分ほど我慢していたら動けるようになったので、「帰れない!」ということはありませんでした。
ですが、このとき打ちどころが悪くて骨折でもしていたら、斜面が急だったので、自力では戻れなかったと思っています。
そうなった場合、携帯は圏外だったので、連絡もできず遭難という扱いになっていたのではないでしょうか。
捜索が必要になったときに登山届けが役立つ
他にも、釣りの最中に足を滑らせて転んだら、尖った枝がこちらを向いていて刺さりそうになったり、川に落ちかけたりと、怪我をしそうになったことは何度かあります。
源流釣りは、険しい場所を通ることが多いので、怪我をして帰れなくリスクが高いんですね。
そうなったとき、登山届けが役立ちます。
私自身、当然ですが、救助隊のお世話にはなりたくありません。
そうは言っても、怪我をして帰れなければ、家族は捜索願を出すでしょうし、救助隊は出動するはずです。
このとき、どこに行っているかが分からないと捜索は難航します。
ですが、登山届けを出していれば、行っている場所が分かるので、出していないよりも捜索はスムーズに進むでしょう。
このことを考えると、源流釣りでも登山届けを出しておくべきたと感じています。
ネットを使えば手軽に出せる
ただ、登山届けを出しておいたほうが良いとは分かっていても、源流釣りの場合、登山と違って登山口というものはありません。
なので、登山届けを出すポストが設置されていないんですね。
このため、「登山届けをどこに出せば良いか分からないから出せない」という方も多いのではないでしょうか?
しかし、今の時代はインターネットが普及し、登山届けもオンラインで出すことができます。
インターネットですから、自宅からでも提出できますし、電波が届けば入渓直前でも出すことが可能です。
便利ですよね。
私が使っているのは、コンパスというオンラインの登山届ですが、これはさまざまな県警と連携をしています。
いざというときには、連携されている都道府県なら、登山届けが警察に届くんです。
そうすれば、捜索はスムーズに行われますから、迷惑はかけますが、その負担を少なくすることができます。
捜索隊や家族の負担軽減し、自分が助かる確率も上がりますから、登山届けは出しておいて損はありません。
わたしも、これからは忘れずに出そうと思っています。