どうしてプロパンガスは災害に強いエネルギーだと言えるのか?

プロパンガスは災害に強い 

「プロパンガスって、本当に災害に強いの?」と疑問に思っていませんか?

答えから言うと、プロパンガスは間違いなく災害に強いです。

けれども、その理由って、意外と知られていませんよね?

そこで今回は、プロパンガスが災害に強いエネルギーだと言える理由について書いていきます。

プロパンガスが災害に強い理由

プロパンガスが災害に強い理由はいろいろありますが、代表的なものを挙げると

・個別に配管されている
・軒下在庫である
・自分で復帰できる
・復旧が早い

ということになります。それでは、以下で詳しく説明していきますね。

プロパンガスは個別に配管されている

個別に配管されているので、プロパンガスは災害に強いと言えます。

「個別に配管されている」とは、各家庭のガス配管が独立していて、他の家とはつながっていないという意味です。

例えば、あなたが一軒家に住んでいるなら、ガス配管はあなたの家専用のもので、隣の家ともつながっていません。

アパートに住んでいるのなら、住んでいるアパート専用になります。

そのため、あなた専用のガス配管が壊れるのは、あなたの家やアパートに被害があったときだけです。

たとえ、隣の家やガス会社に被害があったとしても、あなたの家のガス配管は壊れないのです。

ガス配管が壊れなければ、ガスは使えますから・・・。個別に配管されているプロパンガスは、あなたの家が壊れない限り使えるということになります。

しかし、個別に配管されていない場合、あなたの家に被害がなくても止まることがあります。

その例として、電気を考えてみましょう。

電気の場合、配管ではなく電線ですが・・・。電線は発電所から各家庭につながっていますよね?

そのため、発電所に被害があれば停電になりますし、発電所から自宅までの電線のどこかに被害があれば、停電になってしまいます。

台風や地震のときなど、「自宅は無事なのに、停電になっている」というニュースを見たことはありませんか?

私も、東日本大震災のときに経験しておりまして、自宅にそれほど被害はありませんでしたが、電気は使えなくなりました。

個別に配管されていない場合だと、あなたの家に被害がなくても止まってしまうことがあるんです。

このように比較すると、個別に配管されているプロパンガスは、災害時に止まるリスクが少ないことがお分かり頂けるのではないでしょうか?

この違いが、プロパンガスが災害に強いと言える理由です。

プロパンガスは軒下在庫である

プロパンガスが軒下在庫だということも、災害に強いと言える理由です。

軒下在庫とは、文字通り、家の軒下に在庫しているという意味になります。

という説明は分かりにくいと思いますので、もう少し簡単に説明しますね。

プロパンガスの場合、あなたの自宅にガスボンベが置いてありますよね?

あまり知られていませんが、そのボンベの中には、あなたが使用する約1ヶ月分のガスが入っているんです。

そのため、ガス会社が被害を受けて、ガスボンベを交換できないような状況になったとしても、約1ヶ月はガスを使うことができます。

しかし、他のエネルギーですと、自宅に1ヶ月分の使用量なんてキープしていませんよね?

ですから、発電所などに被害があると、すぐに使えなくなってしまいます。

この、軒下在庫として約1ヶ月分を自宅にキープしてある点も、プロパンガスが災害に強いエネルギーと言える理由になります。

プロパンガスは自分で復帰できる

災害に強いプロパンガスも、地震のときには止まることがあります。

大きな地震のとき、ガスを使い続けていると危険があるので、ガスメーターの安全装置が働いて、ガスが止まる仕組みになっているからです。

しかし、この安全装置。自分で解除できます。

これも、プロパンガスが災害に強いと言える理由です。

詳しくは、地震でガスが出ない!ガスメーターの復帰ボタンを素人が押しても大丈夫なのか?の記事で書いていますが、ガス配管が壊れていなければ、下の写真の黒いボタンを押せば、安全装置を解除して、使える状態に復帰することができるのです

ガスメーターの復帰ボタンの写真

「自分で安全装置を解除するのはコワイ!」と思われるかもしれませんが・・・。

地震の揺れでガス配管が壊れて、ガスが漏れている場合には、ボタンを押してもガスメーターが安全装置を解除する心配はありません。

ガスメーターには、安全装置を解除する前に、ガス漏れがないかをチェックする機能がついているからです。

そのため、自分でボタンを押すだけで、ガス漏がないかをチェックしつつ、復帰することができるのです。

ガス会社に勤務する立場で正直に言ってしまうと、大きな地震が起こったときは、ガス会社もパニックになっていて、電話がつながりにくくなったり、社員がすぐに駆けつけることができなかったりします。

しかし、ガス配管が壊れていない限りは、自分でボタンを押すだけでガスを使えるようになりますから、ガス会社がパニックになっていても関係ありません。

この、自分で復帰できる点も、プロパンガスが災害に強いと言える理由です。

プロパンガスは復旧が早い

復旧が早いということも、プロパンガスが災害に強いと言える理由です。

上で書いたように、プロパンガスは個別に配管されているので、あなたの家のガス配管を直せば、すぐに使えるようになります。

電気や都市ガスなどと違い、各家庭に張り巡らされている配管をすべて直さなければ復旧しないということはないんですね。

また、個別に配管されているため、一軒あたりのガス配管が短かく、直すのも簡単です。

まあ、あなたの家が壊れない限り、ガス配管が壊れることは考えにくいのですが・・・。

もし壊れたとしても、配管の復旧が早いという訳です。

この、復旧が早い点も、プロパンガスが災害に強いエネルギーだと言える理由です。