山に行くなら覚えておきたい!ビバークで役立つ天然の着火剤
登山や山菜採りで山に入れば、予想外の事態が起こって、ビバークしなくてはならなくなる可能性もあります。
(ビバークとは、緊急で野宿をしなくてはいけなくなることです)
そうなってしまったとき、火を起こせるかどうかで、その過ごし方が大きく変わります。
火があれば、暖房にも調理用のコンロにもなりますし、何より安心感があるからです。
ただ、焚き火を起こすのって意外と難しく、慣れていないと「ライターはあるのに木に火がつかない!」ということがよくあります。
今回は、そんなときに役立つ知識として、山で手に入る天然の着火剤のひとつである「ダケカンバ」についてご紹介します。
ダケカンバとは?
ダケカンバとは、上の写真の真ん中の木で、白っぽい幹が特徴です。
皮がはがれかけているので、簡単に見分けることができます。
なので、実際に見れば、初めてでも「これがダケカンバだな」と分かるはずです。
この木の皮が、着火剤の代わりになります。
ダケカンバの皮はとても燃えやすい
では、なぜダケカンバの皮が着火剤になるかというと、油分が多いのでとても燃えやすいからです。
上の動画を見て頂ければ分かりやすいと思いますが、ライターで簡単に火がつき、雪の上でも消えませんよね?
今回は、撮影用にちょっとだけ燃やしたので、火も小さく10秒ほどで燃え尽きていますが、これをひと握りも燃やせば、小枝には簡単に火を付けることができます。
小枝に火がついてしまえば、あとは徐々に太い木を入れていくだけですから、ダケカンバの皮を使えば簡単に焚き火ができるんですね。
実際、私は焚き火のベテランというわけではありませんが、源流キャンプに行ったとき、ダケカンバの皮の上に小枝をのせ、その上にちょっと太い枝をのせて火をつけただけで、焚き火を起こすことに成功しました。
ダケカンバの皮は手で簡単に剥がせますから、「ダケカンバの皮が着火剤の代わりになる」ということを覚えておくと、非常時でも役に立ちます。
ライターは必要になる
ただ、燃えやすいといっても、ライターがなければ、火をつけることはできません。
ライターがなければ、この知識も無駄になってしまうんですね。
山に入るときは、天候の急変・道迷い・怪我など、何が起こるかわかりません。たいした荷物にもなりませんから、ライターなどの火をつける道具を持参することをオススメします。
もちろん、木を擦って火を起こすのも可能だとは思いますが、ライターを持参する方が現実的です。