燻製に最適な季節は本当に夏なの?冬に燻製を作るメリットをご紹介
燻製といえば、夏にキャンプで作るものというイメージがありますよね?
事実、夏に燻製用品を売っているホームセンターでも、冬には置いていないことがよくあります。
ですが、燻製を作るのに最適な季節は、本当に夏なのでしょうか?
私は、気温の低い冬のほうが、燻製作りに向いていると思っています。
実際、夏に釣ったイワナでも、冷凍保存して冬になってから燻製にするほどです。
そこで今回は、冬に燻製を作るメリットについて書いていきます。
乾燥させるときに腐りにくい
燻製を冬に作る1つ目のメリットが、食材を乾燥させるときに腐りにくいことです。
燻製を作るとき、スモークする前に食材を乾燥させますよね?
このとき、気温が高いと、肉や魚などの食材は、腐ってしまうのではないかと不安になります。
これを避けるために冷蔵庫で乾燥させるという方法もありますが、冷蔵庫だと吊り下げることが難しいので、うまく乾燥できなかったりもします。
例えば、イワナなどは横に置いて乾燥させようとすると、下になった面がうまく乾きません。
やはり、外に吊るして乾かしたほうが、うまく乾燥するんですね。
また、気分的な問題ですが、自然の風で乾燥させるほうが、本格的な燻製を作っているような気分になりますし、おいしいような気もします。
燻製作りは、男のロマンみたいなところもありますから、気分は大事です。
このような理由で、乾燥させるときは、外に吊るして干したいのですが、先ほども書いたように、気温が高いと腐ってしまうのではないかと不安になります。
ですが、気温の低い冬なら、自然の風を当てながら、冷蔵庫内のような温度で乾燥させることができるので、食材が腐ってしまう心配が少なくなります。
低い気温と、乾燥した空気は、燻製作りの食材を乾燥させる工程に最適なんです。
近所迷惑になりにくい
2つ目のメリットが、近所迷惑になりにくいことです。
そして、私としては、これが冬に燻製を作る最大のメリットだと考えています。
燻製作りでは、どうしても煙が出てしまいますよね?
そして、その煙を少し浴びただけで、自分が燻製された気分になるほどニオイが強烈です。
これが、窓を開けている近所の家に流れていったら迷惑になると思うんですね。
逆の立場で考えると、私が窓を開けて寛いでいるとき、近所で燻製をしている煙が入ってきたら「やめてくれー」と思うでしょう。
ですが、冬は窓を開けている家庭はほとんどありません。煙が、近所の家に入ってしまうことがないんです。
せっかく楽しく燻製作りをしているのに、煙が原因で近所とトラブルになるのは避けたいですよね?
それなら、ほとんどの家庭が窓を締め切っている冬に、燻製を作るのがオススメです。
私は、冬の夜に、こっそりと燻製していることが多いので、今のところ近所とはトラブルになっていません。
温度キープがしやすい
温度キープをしやすいのも、冬に燻製を作るメリットです。
燻製を作っていると分かるのですが、温度を上げるよりも、温度を下げる方が難しいんです。
私は以前、あるイベントで、暑い日にスモークチーズを作ろうとしたことがあります。
そのとき、燻製機内の温度が高くなりすぎて、チーズが溶けてしまいました。
なので、火力を弱めたのですが、そうすると、今度は煙が出なくなってしまったのです。
煙は出したいけど、煙を出そうとすると温度が上がりすぎてチーズが溶ける、困った状態になったんですね。
スモークチップでもスモークウッドでも、煙を発生させるには必ず火を使うので、熱が発生してしまいます。
気温が高い時期ですと、熱が燻製機から逃げにくくなるので、温度を下げるのが難しくなります。
ですが、冬なら、燻製機からどんどん熱が逃げていきますし、ちょっとの隙間を空けるだけで冷たい空気が入るので、温度を下げるのは簡単です。
実際、1月に豚トロでベーコンを作ったときも、温度がすぐに下がって困ったくらいです。
けれども、温度を上げたいなら、ガスを強くしたり炭を足したりすれば良いのだけなので簡単です。
実際、このときも炭の量を増やすだけで、あっさり解決しました。
このように、気温の低い冬のほうが、燻製機内の温度キープが簡単です。
冬は燻製にピッタリな季節
以上で書いてきたように、
・乾燥させるときに腐りにくい
・近所迷惑になりにくい
・温度キープがしやすい
というメリットが、冬の燻製作りにはあります。
もしかしたら、冬に燻製をするという考えはなかったかもしれませんが、やってみると冬のほうが作りやすいことに気付くはずです。
ぜひお試し下さい!